彼は一体

彼は一体何なのか。誰なのか。


これから観劇しに行く人は、正門くん演じる

「深馬」くんの『服の色』に注目して観劇してほしい。服の色と深馬くんの感情が、どうリンクするのか。

これを上手く感じ取って欲しい。



ここから先西村担が染、色を見に行っての感想などを記しています。

当方は原作、レポ、一切見ずに初見で舞台を見に行きました。ご理解下さい。


ネタバレ等防ぎたい方はここでUターンをして下さい。




「深馬」の正門くんと

「真未」の正門くん。

2つの人格。


最初は全くの別人格だったが、

段々と「深馬」が「真未」に寄せられてゆく。


まだまだ公演はあるし、1回しか見れてない(原作見ずに行きました)ので、ほんのワンシーンを切り取りたいと思う。








「嘘だ.....」

絵を破ったのは自分。



原田が見せてくれた動画に映っている、自分。


この動画は紛れもなく本当の動画だ。


じゃあ真未は?真未が壊したのは??


真未は深馬である。

そう、真未は深馬のもう1人の人格。


深馬に向かって真未が放つ言葉

「私が深馬の自由になってあげる」


最初は意味が分からなかったが、そういうことだったのか。真未は自分を全て分かっている。


真未は実在すると思ってた深馬。

そしてその深馬の心に住む真未。


真未は最初から深馬の第二の人格と分かっていたのか?


まさかの展開に開いた口が塞がらなかった。

驚きで息すら出来なかった。


最初は深馬が真未に対して、

「腕汚れてる」と。

すると真未は「汚れてない。」と。

でも終盤では杏奈が深馬に対して、

「腕汚れてる」と。

すると深馬は「汚れてない。」と。

最初は白い服。終盤は黒い服。

深馬は白い服。真未は黒い服。


段々と真未に近づいていく深馬。


白い服は深馬の人格が強く、黒い服は真未の人格が強いと思った。



原田に「誰かと喋ってた?独り言?」と言われた時に

「いや?誰も?そうそう、独り言多いんだよね」と返す深馬。


この瞬間私は「真未の存在を隠してるだけ」と思ったが、真未は存在しないことを知ってからは、

「深馬は本当に独り言を喋っていたのだ」と。


自分をわかっているようで分かっていない深馬。



どの人格がどのシーンなのか。


一回見ただけでは難しくてとても分からなかった。原作を見るべきだったな。と。


とても頭を使うし、難しい。これがシゲアキくんの書く小説の良いところだ。



きっと見た人全員が染、色の世界観に引き込まれるに違いない。



本当の自分とは?


本当の自分の自由とは?


本当の自分と向き合うには?




「自分」という存在を改めて「知る」

といういいきっかけになれた舞台だと思った。